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[NAMM2014] 社長レポート後半!

2014年2月7日 12:58 by T

今年の世界最大の楽器の見本市『NAMM Show 2014』レポート前半はいかがでしたか?今日はレポート後半として、ギター関連ブースを中心にレポートして参ります。



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Fenderのブースはある意味NAMMの顔でもあり、強いアメリカの象徴でもあります。今年はストラトキャスターの60周年のアニバーサリーイヤーに当たり、例年にも増してストラト色が強い展示でした。



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Fenderブースに展示されていた、Riche Blackmoreがステージで破壊したストラトの残骸。ほかに、Jimi Hendrixのストラト(右利き用、弦のみ左利き)やEric ClaptonやカーズのElliot Eastonが当時使用したストラトが飾られてました。Hard Rockカフェからの借り物とのことです。



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元々音響機器メーカーだったPeaveyですが、いまではすっかり楽器メーカーの仲間入り。同社の今年のギターブースの一押しは、なんとキャラクター痛ギター!SupermanのMARVELやStar Warsから正規にライセンスを受けたパンチのあるアメコミ画像がベタベタに配置されたギター/ベース/ドラムが展示されてました。果たして来年のNAMMでも同じシリーズが残っているかどうか、興味深いところです。



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Journey Instruments社のワンタッチでネックが取り外せて専用のケースで持ち運びが簡単なギターとケースのセット。ネックの接続もワンタッチで簡単そうでした。650ドルくらいだそうです。



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こちらのギターは、車などのオイル缶をボディとしたオリジナルギター。遠くから見ると三味線の様にも見えます。冗談で作った試作機と思いがちですが、ちゃんと生産され売られている商品です。昨年のSXSWでもこのメーカーは出展していました。欲しい方はBohemian Guitarsまで。



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弦が3つしかないLoog Guitarsの子供用ギター。写真の子は子供にしては既に大きすぎてギターが小さく見えますね。



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ハート型サウンドホールが可愛いTodaro’s Musicのウクレレ。HPには他にもカワイイバリエーションがありましたよ→ http://akulele.com/



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お姉さんがひとつひとつ丹念に筆を走らせたJamのエフェクター。こういうDIYメーカーが最近多いです。



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中国のMooerというブランドの小型エフェクター。カラフルで種類も豊富。多くのバイヤーが出入りしてました。



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ドロッセルの顔っぽいデザインの韓国製エフェクターOGRE。出展社名が韓国の精密加工機メーカーだったので、その会社の新規事業のようです。



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昨年のNAMMレポートでも紹介したEngleというギター用ハンマー。叩いて演奏します。ハンマー・ダルシマーもそうですが、ピアノも弦をハンマーで叩く構造になってますし、弦楽器をハンマーで叩く奏法は案外理にかなってるんです。



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これは便利グッズ!エフェクターのツマミを差し替えて、ぐるぐるしやすくするOKnob



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ギタリスト養成ギブス系の便利グッズ。指に絡め付けて負荷をかけることができます。Power Fingers



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アコギのサウンドホールに差し込んでギター内部に適度な湿気を与えるもの。年中乾燥している国では必需品、と思い調べたらこのメーカー以外にもいろいろ出ているみたい。日本では、むしろ乾燥剤の方が売れそうですね。



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スマホで本格的なステレオ録音をコンセプトとしたMXLのスマホホルダー付きマイクが便利そう。



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NAMMには楽器業界以外からの出展もあります。こちらのBoss Printingという会社はその名の通り印刷屋さんです。バンドのフライヤーやステッカーなどミュージシャンに便利な印刷から、店舗や痛車への印刷まで、様々な印刷を請け負っている様です。数十万人+数千企業が訪れるNAMMショーに印刷業界からの出展は彼ら1社です。同社のPR効果は相当高いだろうなと感じました。



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214 Graffitiのカセットテープ型テーブルTayble。ちなみに、今のUSの若者に言わせると、CDはクールと思わないが、カセットテープはクールなのだそうで、最近カセットテープで音楽リリースするアーティストも増えているとか。何で聞くのかな?



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American Hifi社のPerformance Tekniqueという電飾付きPAモニタシリーズ、魅惑的なライトとエコーサウンド、世界のナイトクラブで活躍してそうです。



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モバイルカメラのGoProがNAMMにも出展していました。バンドのPV制作やライブ映像収録などミュージシャンにはビデオを使う機会が多いので、NAMMでビデオ機器をPRするのはすごくブランド構築に役立つと思いました。しかもGoProの様なカジュアルで機能を絞った製品はなおさらです。



NAMM Showに出展する主要な楽器メーカーは、著名なミュージシャンをブースに呼んで、自社の楽器を使ったミニステージを行います。楽器メーカーによっては、ファンサービスのため、ミュージシャンのサイン会を開くところもあります。ファンは、演奏を間近で聴くのを楽しみに、お目当てのミュージシャンが出演するミニステージをハシゴします。特にPublic dayである週末の土日には、一般のファンの入場が許されますので、例年多くの一般ファンで賑わいます。NAMM Showは、楽器メーカーとバイヤーの商談の場でありながら、ミュージシャンとファンの交流の場でもあるのです。

しかし、今年のNAMMはちょっと違いました。Public dayが中止となり、一般のファンは実質シャットアウトされた形になりました。週末のいつもならではの賑わい感が、今年は静かだったと思います。その静かさ故、日曜日の午後には片付けを始めるブースもちらほら見受けられました。Public dayを中止した理由は分かりませんが、一般ファンの熱気がNAMMを支えていたことを忘れてはならないと思います。

あと、モバイルカメラのGoProのブースでの話し。ブースでのデモ演奏は、素晴らしくタイトでファット。思わず立ち止まり聞き入ってしまいました。しかし音量が少々大きかったためか、演奏の最中に警備員が来て演奏を制止しました。10年以上NAMMに通い続けていますが、音量を理由に警備員が演奏を制止するなんて聞いたことがありません。

当然観客はブーイング。何度かそんなやりとりが続いたあと、とうとう現場責任者らしき方がやってきて、そのバンドの演奏を中止にしました。ここは世界最大の楽器の見本市のNAMMShow。周りには楽器ブースがひしめき合い、めいめいに大音量を響かせています。演奏が良かっただけに、その対応にはNAMMの今後を憂慮せずにはいられませんでした。

その中止となったバンドに『演奏良かったよ』と話しかけたら、CDをくれました。CDは買ってもらうものと言うより、自分たちのファンを拡げるためのものになっているようです。The Memorialsというサンフランシスコのバンドでした。

以上駆け足でお伝えしたNAMMのレポートはいかがだったでしょうか?また来年のレポートもお楽しみに!

クリプトン伊藤

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