WAVESプラグイン活用法 ~テープシミュレーターで打ち込み音源を生に近づける~

ソフト音源の技術とコンピューターの処理能力の向上によってレコーディングされた音源と見紛うものも多くなってきましたが、制作した音源の”打ち込みっぽさ”がなかなか取れなくて悩まれている方はまだいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方にWAVESプラグインを使用して”生っぽく”仕上げる方法をご紹介します!

まず、なぜ”打ち込みっぽさ”が出てしまうのかを考えてみましょう。

いくつかある原因のうち、「音色、リズム」が均一であるという点があげられます。人間の耳は均一なものに対して非常に敏感で、警報などに用いられるサイン音にも利用されています。それを解決するためにラウンドロビンやヒューマナイズといった技術が音源に搭載されている場合もありますが、今回はこれをエフェクトプラグインで補ってみましょう。

ご紹介するのは『J37 Tape』というテープシミュレータープラグインです。



先程の「均一性」を崩すにはアナログモデリング系のプラグインが非常に効果的です。
コンプレッサーでもイコライザーでも良いのですが、テープシミュレーターが適している理由をご説明します。

この『J37 Tape』は、現実の世界ではテープの再生速度が完全には一定にならない現象を「WOW」「FLUTTER」のパラメーターでコントロールできます。微妙な再生スピードの揺れを付加することによって音色とリズムの「均一性」を崩すことができます。

また、打ち込み音源によっては非常にクリアに収録されているため、アタックが不自然に強い場合もあります。この場合は、テープシミュレーターでは大きいレベルが入力されると”サチュレーション”と呼ばれる歪みとなる現象が利用できます。オーバードライブやディストーションのような歪みと異なり、サチュレーションは緩やかな歪みとなるので自然な印象のままアタックを抑えるには最適です。

今回のようなケースで使用する場合は、「WOW」「FLUTTER」の”RATE”を絞り、”DEPTH”をほんの少し加える程度にします。アタック感をなめらかにしたい場合は、「LEVEL IN」を上げると自然なサチュレーションが得られます。更に、高域が”痛い”場合は「SPEED」を7.5ipsに設定することで和らげる効果が期待できます。

テープシミュレータープラグインは効果が分かりづらいプラグインとも言えますが、試してみると人間が感じる「引っかかり」を取り除くことに対しては意外と効果的であることがお分かり頂けると思います。

このようにテープシミュレーターは”打ち込みっぽさ”の原因をいくつかまとめて解決してくれるので、ひとつは持っておきたいエフェクトプラグインです。特にこの『J37 Tape』はテープを変えて音色を切り替えることができたり、テープディレイの搭載といった点でも非常にお勧めです。

テープシミュレーターをお持ちでない方はWAVES社Webページよりデモ版が入手できます。下記詳細ページにてダウンロード先をご確認ください。
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*Abbey Road StudiosとそのロゴマークはEMI (IP) Limitedの登録商標です。