SONICWIRE

2010売上ランキング – ソフトウェア音源編

2010年12月31日 12:00 by T

2010売上ランキングシリーズ4日目は待望(?)のソフトウェア音源編です。27日に集計したところ、なかなか興味深い結果だったので20位までピックアップしたかったのですが、、、他の売上ランキング同様に、Top10までご紹介します。

※ 諸々の都合により、VOCALOID(次でご紹介)とViennaKey、拡張ライブラリは集計しておりません…。

10位


『ELECTRI6ITY』 >>

比類なき音質&機能を備えたエレクトリックギター音源の金字塔!
2010年6月にリリースされたギター専用音源。Kontakt4をベースに緻密に構築され、8種類のエレクトリックギター(ストラトキャスター、テレキャスター、P90, レスポール、リッケンバッカー、ダンエレクトロ・リップスティック、ES335、L4)をかなりの精度で再現しています。Kontakt4という新しいエンジンを使っている事があるせいか、サウンド、レスポンス、使用感全てにおいて現代的な仕上がりです。アンプシミュレーターとの親和性もとても高く、ユーザーの技量次第ではかなりのレベルまで表現を追い込めるのではないでしょうか?製品詳細ページに掲載しているデモムービーは必見です!

9位


『REAL STRAT』 >>

エレクトリック・ギター専門ソフトウェア音源!
2007年10月にリリースされたギター(ストラトキャスター)専用音源。MUSIC LAB社のギター音源は定番中の定番で、プロアマ問わず広くお使い頂いています。サウンドの質感としては、ストラトキャスターのシングルコイルらしさを上手くおさえた固めのサウンドです。アンプシミュレーターとの親和性が高いので、自由な音作りが出来るのではないでしょうか?MUSIC LAB社製ギター音源の最大の特徴はその操作性ではないでしょうか?特にコードボイシング/ストラム(ストローク)についてはよく考えられており、鍵盤弾きのコードボイシングで、ギターのボイシングに置き換えてくれます。ストロークについては、パターン・マネージャーを使う事でリアルな表現が可能です。これは鍵盤弾きさんの為のギター音源、、、という感じですね。

8位


『GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA 4/ARIA』 >>

コンピュータ一台で手軽にフル・オーケストラを実現!
リリース時期としては2009年12月ですが、数多くのコンポーザーから絶大な評価を得た『GARRITAN PERASONAL ORCHESTRA』のARIAエンジンバージョンです。特徴としては音質的なクオリティよりも、全体的な使いやすさではないでしょうか?クラシック・オーケストラを構築するための楽器、奏法は全て網羅されており、余分な機能は搭載されておりませんので、コンポーザーはオペレーションにそれほどリソースを取られること無く、作曲に集中出来ると思います。特に初心者の方にはオススメのオーケストラ音源です。プロの作曲家でも、スケッチ用としてノートPC上で使われている方がいらっしゃるうようです(動作はとても軽いです)。

7位


『INDEPENDENCE PRO 2.5』 >>

大容量/高音質を誇る、究極の総合音源パッケージ
この価格であの内容(収録内容)、これは業界1ではないでしょうか?約64GBもサンプルが収録されているのに35,700円、、、これは凄いですよね。だからと言ってクオリティは悪いわけではなく、サウンドは圧倒的な太さが印象的で、この音が好きで使い続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか?特に収録されているベースライブラリは評価が高いようです。

※バージョン2.5は3.0エンジン登場と共に廃盤となってしまいましたので、3.0の製品詳細ページをリンクさせて頂きました。

6位


『SUPERIOR DRUMMER 2.0』 >>

現実すら超える自由度。進化を遂げた元祖最強ドラム音源。
2008年8月にリリースされたドラム専用音源。ドラム音源の定番、TOONTRACK社製のハイエンドドラム音源です、、、と言いたいところではありますが、個人的に「ドラム音源」という表現はどうなんだろう、、、と思っています(スタジオワーク音源?:笑)。通常、ドラム音源と言いますとドラムセットそのものにフィーチャーしている印象が強いかと思いますが、S2.0に関してはちょっと違います。コンセプトとしては、ドラム+スタジオ音源で、スタジオ内でのサウンドメイクにフィーチャーしています。ですので、ドラムパーツの切り替えはもちろんのこと、ミキサー、特にアンビエンス周りの自由度はとても高いです。S2.0専用拡張音源として、「SDXシリーズ」がラインナップされておりますが、これらのキャラクターを分類する要素は、音楽ジャンル、ドラムセット、そしてスタジオの空気感/響きです。

5位


『REAL LPC』 >>

“レスポール・カスタム”のサウンドを余すことなくパッケージング
2010年1月にリリースされたギター(レスポールカスタム)専用音源。エンジンの仕様そのものは9位のREAL STRATと変わりが無く、決定的に違うのはサウンド。高音域が強く、固めな音が印象的なストラトキャスター(シングルコイル)を収録したREAL STRATに対し、REAL LPCは太くウォームなサウンドが印象的なレスポール(ハムバッカー)を収録しています。アンプシミュレーターとの親和性の高さはREAL STRATと同様ですが、同じアンプ/セッティングでリフを弾かせると、REAL LPCの方が圧倒的に音が太いでしょう。

4位


『VIENNA SPECIAL EDITION』 >>

VIENNA全てを濃縮。歴史を変える、総合VI音源
2007年4月にリリースされたオーケストラ総合音源。クラシック音楽の定番、VSL社のライブラリからフルオーケストラにおける主要な楽器/奏法をコレクションしたベスト盤的な音源で、プロアマ問わず広くお使い頂いています。サウンドのクオリティは抜群に高く、楽器本来の響きを忠実に収録していますので、音作りの自由度は抜群に高いのではないでしょうか?収録サンプルのクオリティ、エンジンの仕様共に「音楽性」を最優先と考えるVSL社が作るライブラリは、オペレーター/マニピュレータさんよりもコンポーザーの方が使いやすいのではないでしょうか?

3位


『REAL GUITAR 2L』 >>

アコースティックギター専門ソフトウェア音源!
2006年4月にリリースされたギター(アコースティック)専用音源。流石はMUSIC LABと言ったところでしょうか?全ラインナップ、Top10にランクしています。しかも毎年ランクしているというのがまた凄い…。定番を通り越して、「ド定番」というところでしょうか?(笑)
さてさて、REAL GUITAR 2Lですが、やはりエンジンの仕様的にはREAL STRAT(9位)、REAL LPC(5位)と変わらず、決定的に違うのはサウンドです。大きく分けてスティール弦(ピック/指)とナイロン弦(ピック/指)のサウンドを収録しており、搭載されているパターンマネージャー等を使うことで、鍵盤弾きさんでもギターらしいギターストローク/アルペジオを手軽に作ることができます。やはりこちらも鍵盤弾きさんの為のギター音源、、、ですね。

2位


『VIENNA ENSEMBLE PRO』 >>

マシンの限界を超えるミキシング&ホストツール!
2009年12月にリリースされたホスティングツール。ライブラリでは無いのです(Epic Orchestraというライブラリが付属されていますが。)。これはソフトウェア音源を多用した制作環境において、システムリソース(CPUとRAM)の問題を解決するためのツールです。
通常、DAW上にインサートしたソフトウェア音源の処理はDAWが行います。今でこそ64bitとマルチコアが一般的になってきましたが、DAWが搭載されているマシンスペックをフル活用できるかと言えば、実はそうではないのです。にも関わらず、昨今のソフトウェア音源はどんどん巨大化しています。

ではでは具体的にどのようなシステムリソースの問題があったのか、、、。

ちょっと前のOS、DAWですと32bit環境である事が普通だと思います。ここで問題になるのは使用可能なRAMの領域。WinかMacかによって状況は変わりますが、特に32bit版WinであればDAWも含めたシステム全体で約3GBのRAMを共有していますので、ソフトウェア音源は2GBもRAMを使えないと思います(全部使いきってしまうとOSそのものの挙動も怪しくなりますので、マージンを考慮すると更に)。となりますと、フルオーケストラを作るには厳しい部分があります。ハイエンドなドラム音源ですと、アンビエンスを全てロードすると2GB近くRAMを使う事もあります。とここで有用なのがVEPROのネットワーク機能です。他のPC/Macを音源専用機として使う事ができますので、マシン台数があればあるだけ、巨大なセッションを構築する事ができるようになります。

次にCPU周りの問題。例えば、2010年12月現在で最新のMacProスペックは12core/24thread。最新のLogic9.13は64bitにも対応。ではこのLogicが12core/24thread全て使えるかと言えば無理なのです。これは全てのDAW/OSに言えます。大きめのセッションを組まれている方は、DAWのCPUメーターと、アクティビティモニター(Mac)/タスクマネージャー(Win)のCPUメーターで挙動を比べてみてください。意外とマシンは動いてないのが分かると思います。「一台完結」の制作環境を理想とする方にとっては、この状況は厳しいですよね。とここで有用なのがVEPRO”そのもの”です。たとえ1台のマシン上であっても、全てのソフトウェア音源をVEPRO側にホスティングさせてしまうことで、DAWに掛かる負荷を下げ、マシンに掛かる負荷を上げる事ができます。これにより、マシンスペックをフル活用(しぼり出す)事ができるようになります。

ソフトウェア音源を使って制作をされている方にとっては、もはや必須のツールと言えるでしょう。

1位


『EZ DRUMMER』 >>

8,000グルーブが自由自在。即戦力・ビジュアル系ドラム音源
2006年5月にリリースされたドラム専用音源。その名の通り、Ez=Easyなドラム音源で、世界中でトップセラーを誇ります。このEz=Easyですが、操作性だけでなく、サウンドについても簡単だったります。

操作性については余分な機能は一切搭載されておりませんので、おそらく初見でお使い頂けるでしょう。サウンドについてはTOONTRACK社のサウンドデザイナーが使いやすいようにデザインしてありますので、特にミックス時においてはユーザー様はサウンドメイクの事を考える必要なく、ドラムパートを制作する事が可能です。

ドラムパート制作における、リズムの構築についても考えられています。EZdrummerには約8,000ものグルーブがMIDIファイルで収録されておりますので、エンジンに内蔵されたブラウザで試聴し、使いリズムをDAWのMIDIトラックにドラッグ&ドロップする、、、という方法でリズムを構築する事ができます。ちなみに収録されているMIDIグルーブはプロのドラマーによってドラミングされたものが収録されておりますので、制作においてグルーブ感についても高いクオリティを得ることができるでしょう。

そして、EZdrummerには「EZXシリーズ」という拡張ライブラリがラインナップされております。EZdrummerと同様に、TOONTRACK社のサウンドデザイナーが使いやすいようにデザインしてありますので、音楽ジャンルとして打たれた製品名をセレクトするだけで、簡単にその要素を取り入れる事ができるようになっています。

という感じでソフトウェア音源の売上ランキングを発表させて頂きましたが如何でしたでしょうか?昨今、巷には本当に沢山のライブラリがあり、スペックも目覚しいくらい進歩しています。自分が本当に欲しい質感/要素を探しにくい状況の中で、判断材料の一つにでもなれば幸いです。

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