ピアニスト/作編曲家の飯田俊明 氏に、ストリングス音源「CINEMATIC STUDIO STRINGS」の使用感や感想を伺ってみました!

cscss

クラシカルクロスオーバーを軸に多彩なジャンルで活動を行うピアニスト/作編曲家、飯田俊明 氏。ストリングス音源「CINEMATIC STUDIO STRINGS」を普段から愛用されている氏に、使用感や感想を伺ってみました!

 

◆「CINEMATIC STUDIO STRINGS」(以下CSS) 導入の経緯をお教えください。

先行の「CINEMATIC STRINGS 2」(以下CS2)は、音質と使いやすさから、ながらく僕のファーストチョイスとなっていました。現在の制作でも使用頻度は高いですし、Apple MainStage を使ったライブでもメインで使用しています。そんなことから、CS2 の開発者の方々を信頼していましたので、CSS は出てすぐ!買いました。まだわからない事だらけですが、既にいくつかの仕事で使い始めています。

 

◆CSS の主な用途をお教えください。

僕はクラシカルクロスオーバー系歌モノのバックトラック制作が多く、大編成のストリングスサウンドのために使います。打ち込みで完パケすることもありますが、生のヴァイオリンやカルテットをユニゾンで足す場合もあります。

 

◆仕事では、CSS をどのように活用されているのでしょうか?またお気に入りの奏法、サウンド、機能があれば是非!

僕にとってのストリングス音源は、レガートを美しく歌えることが最も大事です。CS2 はロングトーンが非常に美しく、絶品と言って良いと思いますが、アタックとリリースのニュアンスのためか、輪郭は割にふわっとした印象になります。

今回のCSS はCS2 より輪郭がはっきりして、よりリアルな印象です。ただしきらびやかというのとは違って、CS2 のシルクのような美しさを継承しながら、やわらかな深みのある色合いに感じます。もちろん奏法で変わってくる所もあるとは思いますが。

また名前の通り、確かにCS2 よりはスタジオっぽい音がします。ドライ、というのとも少し違うんだけど。少しきらびやかな感じが欲しい時には、派手な傾向を持つ他の音源と混ぜて使っています。

CSS は濃厚なビブラートのサンプルが素晴らしく、ノンビブラートから深いビブラートまでの振り幅が広い。これは繊細な表現をする時にはとても大事なことです。全ての音源を知っている訳ではありませんが、これまでの音源にはなかなか無かったアドバンテージだと思うので、そこが気に入っています。あと、もちろんレガートやポルタメントもリアルですね。またヴェロシティでニュアンスを変えられる所はありがたいです。

 

◆制作環境をお教えください。

Logic Pro 9 がメインです。iMacと、もうひとつ「VIENNA ENSEMBLE PRO」を介してSSD 付きのMacBook Proも使用しています。ただメモリ不足に悩んでいて、買い替え検討中です。オケサウンドをやっていると64GB程度は欲しくなります。

それから僕の場合は、昔からブレスコントローラーを頻繁に使用しています。ブラス、ウッドウインド系はもちろん、ストリングスもブレスコントローラーでのコントロールが基本です。カンタービレな表現を作りたい場合はマストアイテムだと思っています。現在はTEControl のものを使っています。CSS はブレスにも気持よく反応してくれます。

 

◆ブレスコントローラーで、ダイナミクスとヴィブラートの両方をコントロールされているのでしょうか?

そうですね、ブレスでダイナミクスを、それとは別にモジュレーションホイールでビブラートを制御する時ももちろんあります。ただCSS の場合、ブレスにダイナミクスとヴィブラートの両方を割り当ててしまっても、それなりに気持よいニュアンスで反応してくれます。データエディットを重ねて作り上げるのも楽しいですが、僕はプレイヤーなので、楽器として気持よく反応してくれることが大事なのです。

 

◆最後に、ソフト音源へ今後の希望はありますか?

プラグインも楽器ですから、演奏性を高めた「弾いて気持の良い、自在に変化する楽器」に進化していって欲しいな、というのはあります。

もうひとつ、ぼくは奏法チェンジのキースイッチが苦手で、、、(笑)。今や、どのオーケストラ音源でも一般的ですし、現状仕方ないのもわかるんですが、例えばメロディもキースイッチもノートデータと同じ扱いになってしまうので、全体をトランスポーズすると音色が変わってしまうとか、途中再生で音色を正しくならす(イベントをチェイスさせる)のがめんどう、またスコアに余計なデータが表示されてしまうなどの細かい問題を抱えています。

ひと頃パッチセレクトというボタンのあるキーボードがあったでしょう?あれは最大4つしか選べませんでしたけどね。ノートデータを流用するというのは次善の策のように思えるので、ハード側も巻き込んだ新しい何かができないかなぁ、と思っています。

CSSでは、キースイッチの代わりに、任意のCCでアーティキュレーションを変更できるようですね。そうなれば楽な使い方にアイデアが膨らみます。ホイールやスライダーでは使いにくいかも知れませんが、iPadのTouchOSCなど色々試してみたいと思っています。

 


飯田俊明 氏

クラシカルクロスオーバーを軸に、多彩なジャンルで活動を行うピアニスト、作編曲家。

ドビュッシー、ラヴェルなどに影響を受け作曲を始める。武蔵野音大大学院ピアノ科を修了し、PTNAコンペティションDuo特級最優秀賞受賞。その後、スタジオ・イオン専属として制作活動を始める。

現在まで、二期会、劇団四季、宝塚歌劇団出身のヴォーカリストや、岡本知高、平原綾香、ミネハハ、エスコルタ、中島啓江、元ナナムジカボーカル梢、ジャズの北浪良佳、インストでは、オカリナのホンヤミカコ、タンゴの喜多直毅、環境音楽ではドコモ携帯のサウンドデザインを担当した小久保隆などを演奏・作編曲でサポート。50枚以上のCD制作や、ライブ、TV(NHK、CM他)、映画、ゲーム、またアクアパーク品川(メリーゴーランド他)、六本木ヒルズ時報、万博パビリオンなどの施設に作品提供。

最近の活動には、NHKドラマ「ダルマさんが笑った」主題歌作編曲、ミュージカル田代万里生DVD音楽監督、安藤美姫アイスショー音楽アレンジ、ゲームAMNESIA音楽フルオーケストラアレンジ、岡本知高&サラ・オレインのデュエットアレンジ、春野寿美礼ニューアルバムアレンジ、松平定知らアナウンサーとの朗読コンサートなどがある。

演奏力を元に、有機的な表現力を持った打ち込みアレンジが評価され、活動の場を広げている。

 


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(価格は為替によって日々変動します。)